〜親の知らない 新就活″戦線〜
千葉県松戸市。
2010年の春に大学を卒業した沖山 咲(おきやま さき・23歳)さん。
彼女は就職しない道を選びました。
在学中は就職を考え、会社説明会に足を運んだ時期もありました。
住宅メーカーを中心に回り、最終面接にもこぎつけましたが決まりませんでした。
「面接とか受けても落とされて。
その時に自分が本当にやりたいことは何だろう、と考え直して。
一からでも頑張ってみようと思いました。」
沖山さんは以前からやりたかったことを目指すことにしました。…→Ranking
場所は変わって茨城県牛久市。
バスと電車を乗り継ぎ片道2時間かけて沖山さんさんが向かった先は農家でした。
そしてすぐさま長靴に履き替え畑へ。
農家でお手伝いをするのでしょうか?
「“ボラバイト”という働き方をしています。
将来、自分で農業経営をしたいと思っているので、そのための経験として、いまここで働かせてもらっています。」

“ボラバイト”とは、ボランティアとアルバイトをくっつけた造語で、アルバイトより報酬は低くても、職業体験が出来る働き方だとか。
沖山さんが働いているところは日給およそ4,000円で交通費は自己負担。
有機栽培について学ぶため、この農家で週3日働かせてもらっています。
沖山さんは東京農業大学を卒業。
専攻は自然科学でしたが、農業の実習を続けるうち、農業に興味を持つようになりました。
「不安定な立場なので不安はありますけど。
でもまあ、自分の信じたことをやるしかないかな、という感じもあります。」
彼女が働き場所を見つけるために利用したのが株式会社サンカネットワークが運営するボラバイトサイト。
農業や牧場などを体験したい若者たちに人気で、登録者はおよそ5万5,000人。
このところ利用者が急増しているそうです。
サンカネットワーク社長の山本 和司さんの言葉です。
「なかなか就職先が決まらないし、説明会ばかり行ってもなかなか自分の次の道がみつからない。
そういったとき、じゃあ、こういう中での体験をしていきながら、自分が本当にやりたいものを見つけようというボラバイトのような手段があるんじゃないかな、というふうに思います。」
神奈川県小田原市。
相模湾が見渡せる山の中腹に大勢の客が訪れる農園があります。…→Ranking
それは「きのこ苑 お山のたいしょう」。

ここに沖山さんの姿がありました。
平日は茨城の農家に、週末はこの農園でボラバイトをしていました。
この農園にはレストランがあり、自分で取ったしいたけを食べることが出来ます。
沖山さんも将来、農園をやりながら観光的な農家レストランもやりたい、という思いでここを選んだのです。
仕事が終わると農園の人とお茶の時間です。
オーナーの川島 光太郎さんは沖山さんの働きぶりを高く評価していました。
「一生懸命に前向きにね、目的があって来られてるじゃない。
それっていうのは素晴らしくね、何と言うかな、心を打たれるところがあるの。」
では沖山さんの言葉でしめくくりましょう。
「定職に就いた方が(親を)安心させられると思うますけど、やりたいことのために経験を積めばそれは無駄にならないので。
必ずしも就職だけではないと今は思っています。」
そんな彼女の目はとても輝いて見えました。
日経スペシャル「ガイアの夜明け」 11月23日放送 第444回
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